ファンドの投資事例

【BM CAPITALの投資事例2】日本割安株へのバリュー株投資で収益率+51%達成

BMキャピタルの投資手法:バリュー株投資

ヘッジファンド投資家<br class=" class="webpexpress-processed">藤田(ふじ)” width=”80″ height=”80″>
ヘッジファンド投資家
藤田(ふじ)
こんにちは、ヘッジファンドBM CAPITAL完全ガイド管理人の藤田(ふじ)でございます。

BM CAPITAL(BMキャピタル)の主な投資先は、日本バリュー株(割安株)

企業の本来の価値に対し割安な株価で放置されている株式を購入。

その価値が正当に評価されるようになり、株価が上場した段階で、売却して利益を得るという手法ですね。

低リスク?BM CAPITALの投資手法と注意点まとめ BM CAPITAL(BMキャピタル)の投資手法とは? BM CAPITALは国内株式に投資を行う、国内ヘッジファンド...

投資の神様と呼ばれる、ウォーレン・バフェット氏も好む投資手法ですが、そんなバリュー株投資にもデメリットがあります。

それは、利益獲得までに時間がかかるという点です。

1000万円以上の資金を出資するヘッジファンド投資の場合、大型資金をすぐに利益の出せない株に中~長期的にストックしてしまうのは少し勿体ないと感じるかもしれません。

そこで今回は、国内ヘッジファンドBM CAPITALが実際に行った過去の投資事例から、同社に投資した場合、大体どのくらいの期間で、どれだけの収益を見込める可能性があるのかを見ていきたいと思います。

バリュー株投資事例:エーワン機密(JASDAQ 6156)

エーワンはBMキャピタルが2015年に投資した銘柄です。

このエーワン機密は、自動車部品や金属の切り削りを行う際の切削工具の製造メーカー。

企業の評価を行う東京商工リサーチによる全国中小製造業利益率ランキングでは、全国6位に輝く優良企業です。

全国中小製造業利益率ランキング
引用:日経ビジネス 全国中小製造業利益率ランキング 高収益を出し続ける製造業の知恵

四半期毎に投資者に送られてくるBM CAPITAL(ビーエム・キャピタル)の運用報告書において、毎度日本バリュー株の投資先選定ポイントとなってくるのは、以下の2点。

  1. 企業の基礎体力
  2. 株価の割安度合

企業の資産、収益面などの基礎体力がしっかりしており、かつ割安度合いが高い「お得」な銘柄をプロならではの手腕で探し出します

早速この2点について、エーワン機密を例に一つずつ説明していきましょう。

以下、過去の資料を元に数字を算出しています。最新の数字ではありませんこと、ご了承ください。

企業の基礎体力をチェック

まず、本格的な確認に入る前に、以下3つの数字に問題ないことは事前にチェックしておきたいですね。

  • 1株あたりの純資産(資産)
  • 売上(収益)
  • 配当金(配当)

投資した企業の経営が突然傾いたり、倒産したりすることが無いよう、企業の安定性を推し量る際に鍵となってくる項目です。

上記の項目については、有価証券報告書から読み取ることが可能。

有価証券報告書とは、金融商品取引法で規定されている、年度ごとに投資家向けに作成する会社内部の開示資料のことです。

実際に投資家から集めたお金がどう使われているのか、経営・財務状態まで詳しく綴られています

有価証券報告書に関しては、企業のIRページ(投資家向け情報)や EDINET にて確認が可能です。

以下が、EDINETにて筆者が確認した同社の有価証券報告書となります。

EDINET
引用:EDINET

同社の有価証券報告書をチェックするとこれらの数字は毎年増加傾向で、資産・収益・配当の全てにおいて、経営は極めて順調であることが確認出来ます。

資産額や配当が明らかに減少していたり、収益が右肩下がりの企業である場合は、原因を探ったりと出資を決断する前に一歩立ち止まる必要がありますね。

上記の数字に問題がない、また納得できる原因を解明できた場合は、早速様々な数字から企業の基礎体力を推し量っていきます。

実際には、以下の項目を一つずつ確認していきます。

企業の基礎体力判断
  1. 現金性資産の保有率は十分か
  2. 企業の現金価値は十分か
  3. 営業収益率は十分か

1、現金性資産の保有率は十分か

まずはじめに確認したいのが、企業の保有資産。賃借対照表を使って確認していきます。

賃借対照表とは?

会社の財政状態を表す決算書のひとつで、企業のIRページ(投資家向け情報)にて確認が可能。

(単位:千円)
賃借対照表

賃借対照表 賃借対照表

賃借対照表から読み取れる、企業の保有資産には「現金性資産」と「事業資産」があります。

分類 内容 具体例
現金性資産 すぐに換金できる資産 現金、預金、売掛金など
事業資産 企業活動に使われている資産で、将来売却などに換金が予想できるもの。 商品、店舗や工場、車両など

その中でも、特に現金性資産の比率が高い企業は、企業経営の安定性だけでなく、今後潤沢な資産を活用し株主還元策を行う可能性に期待できるなど、多くの投資メリットを含みます。

そこで同社保有の、現金性資産を合計すると、

【現金性資産を算出】
現金(39.8億円)+売掛金と受取手形(3.6億円)+有価証券(16.7億円)
=60.1億円

資産79億円の内、なんと大部分である60億円以上が現金性資産であることがわかります

先程述べたメリットの他にも、特に現金保有率が高い企業は潤沢な資産を活かし、

  • 自社株買いを行い発行済株式数を減らし、1株あたりの資産価値を向上
  • 事業拡大の為に他企業の買収を行う

など、市場の下落に動じにくい経営できるというメリットも含むため、コロナショックで市場が荒れている今、是非確認しておきたい項目です。

現金性資産の保有率から企業経営の安定性、投資価値を把握。

2、企業の現金価値は十分か

続けて、見ていきたいのが「企業の現金価値」。

企業が解散をし、資産を整理した場合に残る財産については、持ち株数に応じて投資者が分配を受ける権利が認められています。

現金価値の高さは、損をしない投資を行う為にも確認しておきたいポイント。

現金価値の計算方法については、まず現金性資産から負債(借金)を差し引きます。

【現金価値を算出】
現金性資産(60.1億円)-負債(6.3億円)
=53.8億円

投資先企業が解散、現金化し、全ての負債(借金)を返済したとすると、純粋に53.8億円の現金が手元にのこるという計算になります。

安定した投資を行うためにも、是非確認しておきたい数字です。

現金価値を確認し、投資の確実性を確保。

3、営業収益率は十分か

企業の基本は「事業」ですから、投資先企業の営業収益率(事業効率性)は見ておきたい所。

どうせなら、少ない金額の投資で多くの利益を生み出せるような企業に投資したいものです。

営業収益率は、事業資産(事業に投じた資産)と営業利益(あがった利益)を比較し判断することが可能。

事業資産に関しては、総資産から現金性資産を引けば明らかになります。

【事業資産を算出】
総資産(79億円)-現金性資産(60.1億円)
=18.9億円

18.9億円が、事業資産として、現在事業を回すために実際に投資されている資産と考えることが出来るでしょう。

早速、営業収益率(事業効率性)を測るために、事業資産と営業利益を比較していきます。

年度 売上高 営業利 経常利 純利益
25 1729 377 400 244
26 1823 438 462 318
27 1920 501 503 447
28 1925 526 544 561
29 1932 560 578 394
5年平均 1866 480 497 393

※単位は百万円

事業資産が18.9億円で、上記の図から直近5年の平均営業利益は4.8億円

つまり、営業収益率(事業資産に対する営業利益)は約25%

製造業に関しては、工場や設備など設備投資がある為、事業資産に対する営業収益率は10%を下回るのが一般的イメージ。そう考えると、高い収益率を誇っていると言えるでしょう

営業収益率を確認し、投資先企業の事業効率を確保。

ここまでが、バリュー株の銘柄選びの事前準備でした。おさらいとして、ここまでの説明で出てきた重要指数をまとめます。

指標 知れること 同社の数値 評価
現金性資産 企業の安定性 60.1億円 資産潤沢で安定
現金価値 投資の確実性 53.8億円 現金価値が高い
営業利益率 事業の効率性 25% 高い収益率

同社は全ての項目において、良い評価を得られることが出来ていることがわかります。

いくら株価が割安でも、投資先企業の経営が傾いたり、倒産してしまったら意味がありませんので、上記の項目をしっかり確認し企業の基礎体力を推し量ることが大切です。

さて、上記の項目に問題がないことが確認できたら、続いては実際に同社の株式が割安かどうかを判断していきます。

株価の割安度合をチェック

企業価値(≒適正株価)は、主に「現金価値」と「事業価値」によって構成されています。

一般的に株価は1株あたりの価値で表記されますので、株価の割安度合いは、それぞれ一株あたりの現金価値、事業価値を算出。

合計した価値を、実際の株価と比較して判断することになります。

現金価値については、上記にて既に53.8億円と算出できましたね。

よって、残るは事業価値。事業価値は営業利益x業界別倍率にて算出可能です。

営業利益はばらつきを考慮して、5年間の平均値で算出。また事業価値の倍率は業界ごとに異なりますので、平均値と言われている7倍で掛け合わせます。

【事業価値を算出】
直近5年平均営業利益(4.8億)x7倍
=33.6億円

ここで改めて、現金価値と事業価値の数値をまとめると以下の通り。

現金価値 53.8億円
事業価値 33.6億円

最後に、現金価値、事業価値について、それぞれ一株あたりの価値を算出していきます。

発行済株式
所有者別情報

発行済株式3,000,000株の内、自社が保有している株式600,752株を差し引き、実質株式数は2,399,248株。

1株あたりの現金価値

現金価値(53.8億円)÷実質株式数(2,399,248株)
=2,242円

1株あたりの事業価値

事業価値(33.6億円)÷実質株式数(2,399,248株)
=1,400円

先述したとおり企業価値(≒適正株価)は1株あたりの現金価値と事業価値の合計となり、最終的な同社の株式価値を計算すると

【株式価値を算出】
1株あたりの現金価値(2,242円)+1株あたりの事業価値(1,400円)
=3,642円

日本経済新聞 マーケット
引用:日本経済新聞 マーケット

3642円(算出された株式価値)>2700円(現在の株価)

既に価格上昇をした感は否めませんが、実際についた株価と比較すると現在もまだまだ割安状態であると判断できますね。

実際にBM CAPITAL(BMキャピタル)に関しては、約2年弱の保有で+51%程の収益率を出したとのこと。

ちなみにこのトレードが行われた当時は、米国株の急落を契機に市場は一気に下落ムードへ。TOPIXも-5.57%という大幅下落を記録しています。

その点、上記の投資実例からも分かるよう、BM CAPITALは純資産に裏付けされた銘柄へ投資。

利益獲得に相場の値動きを利用しない為、マーケットの下落局面でも価値が毀損しずらく、当時の決算もプラスで終えることが出来ています

今後もコロナウイルスの影響もあり、落ち着かない相場が予想されます。今後も同様の市場が続くのであれば、市場の影響を避けようと上記のような割安株が集中的に選ばれるようになるのは自然なこと。

そうなると、自然な流れとして同社が既に仕込んでいる割安銘柄の株価上昇にも期待できそうですね

実際の同社との面談の際には、現在の実際の投資先、ウィズコロナで投資を行っていく上での展望などについても合わせて確認したいところ。

同社のバリュー株投資の手法に関してまだ理解できていないという方は、面談時に納得できるまで質問、運用の核となる部分ですのでしっかり理解しておくべきでしょう。

まとめ

また同ファンドでは、決算書からのアプローチに重ね、さらに実際に投資先に足を運び、将来性を判断するとのこと。

金融のプロにより吟味された、割安企業に投資。2年程と比較的短期で+51%程の収益率というのはプロならではですね。

実際に同社への投資を行うと、3ヶ月に1回メールにて送付される「運用報告書」にて上記のような、取引が完了した銘柄の実際のディール内容も確認可能。

是非投資を始めた際には、しっかり読み込みたいところですね。

投資歴5年の筆者がファクトチェック!BM CAPITALの利回り・運用成績投資歴5年の筆者がファクトチェック!BM CAPITAL の利回り・運用成績 BMキャピタルの利回り・運用実績に関するネット情報...
ABOUT ME
藤田 良
アメリカの大学卒業後、現地日系メーカーでマーケティングに従事。30歳で日本に帰国後、FXや投資信託などで投資を始め35歳でヘッジファンドに出会い、その魅力にはまる。現在はヘッジファンドBM CAPITALを中心に約2000万円を運用中。他管理サイト⇒・ヘッジファンド情報を語っているnote『ふじ』・投信信託について綴っているブログ『ふじのインデックス投信ブログ』《所属団体》両国投資研究会//▶藤田良のプロフィール詳細はこちら