VSファンド比較

マネックスアクティビストファンドとは?BM CAPITALと徹底比較してみた

2020年新生の如く誕生した、マネックスアクティビストファンド。日本ではまだ馴染みの浅い「アクティビスト」という性質を持ったファンドということで金融業界に大きな話題をもたらしました。

実は、近年日本ではスチュワードシップコード(大型投資家の行動規範)の改定などにより、アクティビストファンドが行動しやすい環境が整い、追い風が吹いている状態です。

そこで今回は、話題の国内アクティビストファンド「マネックスアクティビストファンド(投資信託)」を老舗アクティビストファンド「BMキャピタル(ヘッジファンド)」と比較しながら、投資先としての可否を探っていきます。

アクティビストとは?

アクティビストとは企業の株式を一定数保有し企業に対する発言権を高めた上で、投資先企業の経営陣に積極的に提言をおこない、企業価値の向上を目指す投資家のことを言います。

どのように提言を行うの?

アクティビストファンドについて知りたい方は、過去のアクティビストファンドの提言事例を見るのが近道。

一例として、2019年海外アクティビストファンド「バリューアクト」は、オリンパスの社外取締役として役員を送り込みます。

オリンパス側も、ファンド側の助言の有効さ、長期的な目線での企業価値向上という投資ポリシーに賛同。

このニュースに好感を持った投資家は株式の買い増しを続け、2019年5月には+11%上場来高値を更新しました。

オリンパス
引用:日本経済新聞 オリンパス

企業側と投資者双方に利益をもたらす、橋渡し役となるのがこのアクティビストファンドとも言えるでしょう。

しかし、アクティビストファンドは日本では知名度が低く、富裕層を始めとする大型投資家向けのファンドに限られていたのが事実。個人投資家には縁のない世界でありました。

ところが、近年日本でもそんなアクティビストファンドの設定、活動が目立つようになり個人投資家向けの大衆向けファンドでもアクティビストとしての活動を行うものが誕生。

その理由の一つには、一昨年に策定されたスチュワードシップ・コードの改定があります。

冒頭に掲げたように、本コードにおいて、「スチュワードシップ責任」とは、機関投資家が、投資先の日本企業やその事業環境等に関する深い理解のほか運用戦略に応じたサステナビリティの考慮に基づく建設的な「目的を持った対話」(エンゲージメント)などを通じて、当該企業の企業価値の向上や持続的成長を促すことにより、顧客・受益者の中長期的な投資リターンの拡大を図る責任を意味する。

引用:金融庁 スチュワードシップ・コード(再改訂版)の確定について

改定されたスチュワードシップ・コードでは、株主と企業との間での建設的な「目的を持った対話」が進められており、今後大株主として発言する地盤が整ったことでアクティビストが活発化していくと考えられます。

国からの追い風も吹いているということで、今後日本国内でもアクティビストの活躍が大きく目立ってくることが予想できますね。

ファンド概要

さて今後、熱を増していくであろう大衆向けアクティビストの先駆けてあるのが今回取り上げる、マネックスアクティビストファンド(投資信託)

そのファンド概要を国内アクティビストファンドBMキャピタル(ヘッジファンド)と比較しながら見ていきますよ。

藤田メモ

ヘッジファンドと投資信託の違いはわからないという方は、以下記事を読んでから戻ってこられることをおすすめします。

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ファンド名 マネックスアクティビストファンド BMキャピタル
運用会社名 大和アセットマネジメント ビーエムキャピタル合同会社
設定 2021年 2013年
投資対象 日本株 日本株
最低投資額 1万円程~
※証券会社により異なる
1000万円~
※少額投資も相談可能
出資までの流れ 1.取り扱い証券会社で口座開設~入金
2.購入
1.問合せフォームへ連絡
2.面談
3.出資・入金

マネックスアクティビストファンドは、2020年に設定された新生ヘッジファンド。

日本企業を中心に投資し、個人投資家と企業の双方の利益を目指しオープンな対話を目指します。

マネックスアクティビストファンド
引用:マネックスアクティビストファンド

証券会社などを通し同ファンドを購入すると、投資者に代わり購入金額分を運用会社であるマネックス・アセットマネジメントが運用(投資助言は、マネックスグループの子会社「カタリスト投資顧問株式会社」が行います)。

投資助言とは?

銘柄や市場分析を行い、投資判断に関する助言(どんな銘柄を、いつ売買すべきか)を行うこと。

また、アクティビストファンドに投資する一番の醍醐味、実際の投資先との「対話」はマネックスグループの代表取締役松本大氏自らが行います。

カタリスト投資顧問株式会社の取締役会長もマネックスグループの会長である松本 大氏。

自らが投資の分析~助言を行う別会社の社長に就任し、投資家と企業の間に入りコーポレートガバナンス、企業経営改革の実現を後押しします。

ファンドは、ファミリーファンド形式で行われており投資者がベビーファンドへ投資する形となります。

ファミリーファンド形式
引用:ファミリーファンド形式

ベビーファンドとマザーファンドの存在、かつ投資顧問も間に入っており、その運用の仕組みはかなり複雑なものとなっています。

VS BM CAPITAL(ヘッジファンド)

対する、ヘッジファンドBMキャピタルはファンドの販売~運用までを一貫して自社で行っています。大変にシンプルな仕組みで、投資者目線では理解しやすいのはありがたいですね。

BM CAPITAL

運用自体は、実際の運用~投資先への対話は東大卒外資系投資銀行で経験を積んだ同社のファンドマネージャーが担当。

ヘッジファンドの場合は投資家の募集人数に限りがあることから運用額のボリュームも大きくなりすぎず、運用者も少数先鋭方式。

人的コストやオフィス運営などの見えない部分の投資コストに関しては、ヘッジファンドであるBMキャピタルに軍配が上がりそうです。

投資先(組み入れ)銘柄

マネックスアクティビストファンドの投資対象は日本の上場企業。

現在や潜在的な企業価値、財務、経営戦略、ESGなど複数の観点から厳選された比較的に少数の銘柄に投資。1社、1社丁寧に対話し、企業価値向上に注力しているよう。

マネックスアクティビストファンド
引用:マネックスアクティビストファンド

各投資先との対話概要などは運用報告書で確認ができますが、基本的に進行中の投資案件はA社、B社といったようにぼやかしての公開となっています。

業種に関しては公開されており、金融業界を中心に複数の業種にまんべんなく投資されています。

金融 28.0%
情報通信・サービスその他 13.9%
電機・精密 9.2%
機械 7.0%
建設・資材 6.1%

投資先銘柄の時価総額は5千億円以下の小型株がメインですが、1兆円以上の大型株式への比重も20%を超えています。

今後ファンドに注目が集まり巨額の運用額をさばくために大型株への組入れ比率が増大し、インデックスファンドと同様の運用成績にならないかは若干心配な部分ではありますね。

投資後も、継続して規模別の投資銘柄比率は注視していきたいポイントです。

5千億円以下 54.9%
5千億~1兆円 16.4%
1兆円以上 21.8%

また金融商品の種類はほぼ株式への投資となっており、7%程は安全資産(現金など)で保有されているよう。

しかし、アクティビストファンドにも関わらずデリバティブ(先物取引など)が含まれている点は疑問が残ります。

株式 93.1%
現金・その他 6.9%
デリバティブ 3.7%

引用:マネックスアクティビストファンド

VS BM CAPITAL(ヘッジファンド)

対する、ヘッジファンドBMキャピタルも基本的にはネット上での投資銘柄や投資先の公開は情報流出から今後の投資がうまくいかなくなる可能性があるため非公開となっています。

投資の前の面談時や実際に投資を始めてからは、四半期ごとにメールで送付される運用レポート(PDF)にて運用状況から実際の投資先の情報をしっかりフォローできます。

また、1年に1回DONE DEAL(取引完了銘柄)という形で取引完了銘柄の投資理由や投資結果をまとめた冊子が貰えるのは安心ですね。

直近の運用成績

投資を行う際に気になるのは、運用成績。

投資信託であるマネックスアクティビストファンドの運用成績は商品の販売会社のサイト上にある目論見書(投資信託の説明書)で確認が可能。

マネックスアクティビストファンド
引用:マネックスアクティビストファンド

設定来 1ヵ月 3ヵ月 6ヵ月
ファンド 6.25% 6.70% 11.33%

しかし、まだ設定から半年ほどしか経っていないファンドということもあり、公開されているデータからはまだファンド本来の実力を推し量ることはできません。

基本的にはファンドの投資の方向性や運用責任者である松本 大氏の投資手腕を信じて投資を行うことになるでしょう。

VS BM CAPITAL(ヘッジファンド)

対する、ヘッジファンドBMキャピタルの運用成績はネット上で公開されている範囲内で年10%以上。

ヘッジファンドならではの運用の柔軟性を活かし、下落市場でもマイナスを出さずに安全運用できています。

投資歴5年の筆者がファクトチェック!BM CAPITALの利回り・運用成績投資歴5年の筆者がファクトチェック!BM CAPITAL の利回り・運用成績 BMキャピタルの利回り・運用実績に関するネット情報...

ネット上での口コミ・評判

新設ファンドではありますが、金融業界の重鎮松本 大氏の渾身のファンドということで既にネット上でも大きな話題を集めています。

マネックスアクティビストファンドは、前例が少ない「アクティビスト投資信託」ということで、その珍しいファンドコンセプトに興味や期待を示す方が多いよう。

実際に既に投資をしている、または検討している方の書き込みも大きく目立ちます。

一方、年2.20%という割高な手数料に重ね、アクティビストという投資初心者には理解が難しい投資手法という点で、大衆向けファンドとしての運用の難しさに言及する方も。

先述したとおり、運用スキーム(仕組み)からして大衆向けの日経平均などの指標に連動するインデックスファンドと比べると、難解ですので投資中級者向けのファンド商品と考えて良さそうです。

VS BM CAPITAL(ヘッジファンド)

BMキャピタルもヘッジファンドという性質上、成功報酬として10%以上の手数料設定となっており「手数料が割高」と言った書き込みが目立ちます。

しかし、ファンド投資に関しては、最終的に手元にいくらの資産が残るかが焦点。いくら手数料が割安のファンドでも、結果が出せなければ意味がありません。

反対に、数字だけ見れば手数料が割高なファンドでも、圧倒的な成績を出せていれば割高な手数料を差し引いても十分資産が手元残るケースは珍しくありません

投資の際は、過去の運用成績や今後の相場の状況や投資プランを確認した上で、手数料の妥当さを判断したいですね。

また、運用がうまく行かず手数料負けしてしまうファンドは投資者が離れていくはずですから、特にファンドを選ぶ際は特に「運用年数」にも注目すると良いでしょう。

購入~解約方法まとめ

ファンド名 マネックスアクティビストファンド BMキャピタル
手数料 購入時手数料:購入額に対し3.3%(税抜)
信託報酬:運用額に対し2.20%(税抜)
成功報酬:ハイウォータマーク差し引き後の金額に対し20%(税抜)
信託財産留保額:売却額に対し0.3%
成功報酬:運用益に対し30%~50%程
管理報酬:運用額に対し年間で5%前後
最低投資額 1万円程~
※証券会社により異なる
1000万円~
※少額投資も相談可能
ロックアップ なし 3ヶ月
出資までの流れ 1.取り扱い証券会社で口座開設~入金
2.購入
1.問合せフォームへ連絡
2.面談
3.出資・入金

マネックスアクティビストファンドは投資信託ですので、証券会社の窓口やネット上で手軽に購入可能。1万円程~の少額から、基本的にはいつでも自由に売買することが可能。

取り扱い証券会社
  • 楽天証券
  • SBI証券
  • auカブコム証券株式会社
  • 松井証券株式会社

そんなマネックスアクティビストファンドを購入する際に一番検討に時間をかけたいのが、手数料の妥当性の判断

手数料種類 いつ発生? 利率
購入時手数料 購入時 購入額に対し3.3%(税抜)
信託報酬 運用期間中毎日 運用額に対し2.20%(税抜)
成功報酬 決算期 ハイウォータマーク差し引き後の金額に対し20%(税抜)
信託財産留保額 売却時 売却額に対し0.3%

購入時に購入手数料が購入額に対し3.3%(税抜)、売却時に売却額に対し信託財産留保額として0.3%ここまでは大丈夫でしょう。

問題は、信託報酬と成功報酬。

信託報酬は運用期間中毎日年2.20%が発生。よって、購入後1年で売却すると考えた場合年間で最低年+5.8%以上の利益が出せないと手数料負けしてしまう可能性があると理解できますね。

ちなみに、信託報酬は「運用額」に対し毎日発生しますので、相場の良し悪しや運用の好不調に関係なく一定で発生。

運用がうまく行けば良いですが、市場の急落などで運用成績がマイナスになっても固定で発生する点は理解しておく必要があります。

さらに、同ファンドへの投資には前営業日の基準価格(10,000口当たりの基準価額)がハイウォータマークを上回った場合、上回わった部分に対して20%(税抜)が成功報酬として発生します。

ハイウォータマーク

成功報酬が別途設定されている投資信託は珍しく理解が難しいかもしれませんが、手数料発生の基準値が毎日更新されていくイメージです。

このように同ファンドは複数の手数料が絡み合っている為、実際の投資コストを予測するのが大変に難しくなっています。

また、まだ運用から1年も経過しておらず、さらに今年の相場はパンデミックもありイレギュラーなもの。割高な手数料を支払っても十分に利益が残るのかは、なかなか算出、個人で判断し辛い部分になります。

よって重ねてですが同ファンドへの投資は、ファンドの責任者松本大氏の投資手法やポリシーに賛同し、大切な資産を預けるに値する信頼があるかにかかっているとも言えそうです。

松本大氏の執筆書籍や、インタビュー記事などを読み込みご自身の投資ポリシーと一致しているか慎重に判断したいですね。

VS BM CAPITAL(ヘッジファンド)

対する、ヘッジファンドBMキャピタルは最低1000万円、ロックアップという最低投資期間が設定されているため最低3ヶ月の投資が必要。

また、基本的には面談で投資手法や注意点に関しての説明を聞いてからの投資となるため、既に投資知識がありご自身でさくっとネットで購入したいという方は面倒に感じるでしょう。

投資に対する手軽さで言えば、マネックスアクティビストファンドが軍配に上がるでしょう。

マネックスアクティビストファンドの投資先としての可能性

さて、ここまで話題の国内アクティビストファンド「マネックスアクティビストファンド」を老舗アクティビストファンド「BMキャピタル」と比較しながら、投資先としての可否を探っていきました。

正直、投資信託とヘッジファンドではその性質が大きく異なりますので、単純比較するのは難しいのが事実です。

まずは様子見で少額から1万円程の少額から話題のアクティビストファンド投資したいという方は、現状国内ではマネックスアクティビストファンドほぼ一択となります。

また、特にファンドの新設初期は運用額が少なく、比較的に思い切った運用ができまとまった利益が出やすいのも事実。

しかし、まだ運用期間の短さから投資判断に必要なデータが十分溜まっていない点は、ファンドに対する理解が浅い状態で投資することにもなり投資初心者の方には手放しでおすすめできるものではありません。

よって、1000万円以上のまとまった資産の運用をお考えの方は、既に8年以上の運用実績があり、投資の判断材料が揃っているBM キャピタルのような国内ヘッジファンドへの投資を検討することを考えても良いでしょう。

ちなみに、筆者はBMキャピタルにファンド設定初期の頃から投資しており、執筆現在も投資を続けております。

同ファンドについて詳しく知りたい方は、本サイトトップページから読み進めされるのがおすすめですよ。

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ABOUT ME
藤田 良
アメリカで大学を卒業後、現地日系メーカーでマーケティングに従事。大学時代の友人や会社の同僚との交流を通じて、アメリカ社会では若い頃から投資意識が根付いていることを知り投資に興味を持ち始める。30歳で日本に帰国後、FXや投資信託などで投資を始め、35歳でヘッジファンドに出会い、その魅力にはまる。現在はヘッジファンドBM CAPITALを中心に約2000万円を運用中です!